舞台袖からの写真について

バレエ発表会を目前に、先生方から「舞台袖からの撮影をお願いしたい」とのご要望をいただくことがあります。
舞台袖で出番を待つバレリーナさんの緊張感に満ちた姿や、袖側から見たダンサーの動きは、普段は目にできない角度からの大変ドラマティックな瞬間です。
そのため、生徒様や先生方がこうした写真をご希望されるお気持ちは、私たちもよく理解しております。

しかしながら、舞台袖からの撮影には、カメラマンにとっていくつかのデメリットがあり、本番の撮影に支障をきたす可能性もございます。以下に、その理由をまとめさせていただきます。


1. 舞台袖のカメラマンは、舞台進行の妨げになりやすい

舞台袖は、出演者の皆様・大道具スタッフさん・舞台監督さんが常に動く大変慌ただしい場所です。
その中にカメラマンが入ることで、動線を塞いでしまうリスクが生じます。

さらに、ファインダーを覗いてシャッターチャンスに集中していると、

  • 袖を揺らしてしまう
  • 演者の入りはけを邪魔してしまう
  • サイド光を遮る
  • 客席から見えてしまう位置まで出てしまう
  • などの注意事項を、意図せず破ってしまう可能性があります。

2. ゲネプロの進行を確認できなくなる

本番に向けて、ゲネプロでは以下の内容をカメラ席より確認しています。

  • 立ち位置
  • タイミング
  • 照明
  • ホワイトバランス・露出・シャッタースピードなどの設定

しかし、カメラマンが袖にいるとこれらの確認ができず、ぶっつけ本番で撮影に入ることになります。

本番の幕が上がってからカメラ内の様々な設定を探っていたのでは、大切なシャッターチャンスを逃してしまいます。


3. 偶然に頼るしかない撮影になってしまう

例えば、カメラマンが上手側にいても、ダンサーが下手側へアラベスクをしたら足しか写りません。
同様に、2枚目の袖にいても、ダンサーが1枚目辺りで踊ってしまえば撮ることは出来ません。

動き続ける踊りの中で、選択したどちらかの袖から「確実に撮れる」保証はなく、撮影成功率が低く、偶然に頼る形になってしまいます。


なお、場当たりであれば多少自由に袖へ回ることも可能ですが、照明が地明かりであるため、ドラマティックさは薄れてしまいます。


フォートラムの考え方

フォートラムでは、本番の舞台写真を確実に、最高の状態で収めることを最も大切にしております。

その観点から申し上げますと、
ゲネプロ中にカメラマンを袖に出すことは、メリットよりデメリットの方が大きいと感じております。
(カメラマンが2名いて1名だけを袖に入れたとしても、そのカメラマンがゲネの進行を確認できない点は改善されません。)

後の写真販売において生徒様保護者の皆様にお求めいただくのは、圧倒的に「本番写真」であり、そのクオリティを下げてまで袖の写真を優先するのは本当に皆様のためになるのだろうか、と考えております。


ただし、条件が整えば撮影はしております

フォートラムでも、以下のような状況では積極的に舞台袖から撮影を行っております。

  • 同じ会場で別日、前日リハなどに入る場合
  • 当日の進行に余裕があり、カメラマンが袖をウロウロしても支障がないと判断できる場合

その際は、必ず舞台監督さんの許可をいただいた上で撮影しています。


先生方のご要望にお応えするために

「舞台袖のドラマティックな写真をぜひ撮ってほしい!」
とご希望される先生方の理由をお伺いしますと、
多くの場合、**教室の広報用(ホームページ掲載など)**として”あったら嬉しい”とのことでした。

フォートラムは、教室の宣伝・広報のための写真撮影には、できる限りご協力させていただきたいと考えております。

そのため例えばですが、
当日に少しだけお時間をいただき、舞台監督さんのご協力のもと、
先生のご希望に合わせたシーンを『意図的に演出』して撮影する方が、
偶然に頼る袖撮影よりも、結果確実かつ短時間で理想の写真をお渡しできるのではないかと考えております。

どうぞお気軽にご相談ください。

Fortram(フォートラム)は、首都圏を中心に全国で数多くのバレエ発表会の撮影を手がけてきました。舞台の感動と出演者の輝きを、写真一枚一枚に心を込めて焼き付けます。

来年のバレエ発表会の撮影は、ぜひFortram(フォートラム)にご相談ください。プロのカメラマンが最高の瞬間を美しい写真として残します。

発表会の大切な思い出を、より自由に、より深く残したい方は、Fortram(フォートラム)のオンライン写真サービスをぜひご利用くださいませ。

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